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はじめに ── 拡大する市場と、冷凍食品のニーズの変化
冷凍食品市場は拡大を続けています。日本冷凍食品協会が発表した令和7年の速報値によれば、国内生産金額は8,577億円に達し、過去最高額を更新しました。数量ベースでも業務用が約81.4万トン(対前年比101.9%)、家庭用が約76.0万トン(同102.8%)とともに前年を上回り、この双方が市場全体の成長を力強く押し上げています。
出典:日本冷凍食品協会「令和7年 冷凍食品の生産・消費について(速報)」
売り場を見れば、そのことは実感でき、スーパーは冷凍ケースの面積を広げ、和洋中からスイーツ、弁当までフルラインで揃えるようになっています。また、コンビニやドラッグストアでは、限られた冷凍棚の「優良棚」をめぐる争奪戦が繰り広げられ、行くたびに新しい商品が並んでいます。
そして、変わったのは売り場の規模だけではなく、日常における存在感そのものも増しています。かつて冷凍食品は、安いときにまとめ買いして冷凍庫にしまっておく保存食という存在でしたが、同協会の調査によれば、購入目的は夕食が6〜7割、昼食が4割台と続き、弁当用、間食・夜食、朝食、料理に使う素材として、またデザートにまで広がっています。
出典:日本冷凍食品協会「“冷凍食品の利用状況”実態調査」(令和7年4月公表、2025年2月実施、25歳以上の男女1,250人)
このように朝から夜、主食からデザートまで、というように、冷凍食品は一日のあらゆる食シーンに入り込んでいます。振り返れば、冷凍食品は常に暮らしの変化に応えるかたちで役割を広げてきました。共働きが増えれば弁当のおかずで手軽さに応え、個食が進めば一人分の一食を生み、家で過ごす時間が増えればプレミアム化するなど役割を増やしてきたのです。そして、これからも暮らしは変化し続けるだけに、これらの変化を意識することが冷凍食品のこれからのトレンドを掴む上で重要になります。
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