チルド・冷凍米飯におけるでんぷん老化の抑制技術- 炊飯油による複合的アプローチと品質維持のメカニズム-

チルド・冷凍米飯におけるでんぷん老化の抑制技術- 炊飯油による複合的アプローチと品質維持のメカニズム-

食品加工の現場において、米飯の品質維持は製造工程における重要な課題です。当社に寄せられた米飯の品質に関する相談のうち、約30%が低温環境下での品質低下に起因するものでした。

炊飯工程が工場へと集約され、広域流通がスタンダードとなった現在、「製造から数日後の喫食時に、いかに高い品質を維持できているか」が製品の評価を左右します。本コラムでは、開発現場が直面する「米飯の硬化」という物理現象に対し、科学的根拠に基づいた技術的な解決策を整理します。

チルド・冷凍米飯におけるでんぷん老化の抑制技術- 炊飯油による複合的アプローチと品質維持のメカニズム-

惣菜・冷凍米飯の市場拡大

国内の米消費量が全体として減少傾向にある一方で、中食や冷凍米飯の市場は堅調な成長を続けています。

共働き世帯や単身世帯の増加を背景とした「調理の外部化」により、工場の炊飯ラインには、「製造から数日後の喫食時まで、品質を安定させる」という、家庭での炊飯とは異なる次元の技術力が求められています。

特に物価高騰下において、消費者は製品の品質を厳しく評価する傾向にあり、利便性だけではなく、時間が経っても品質が損なわれていないことが、製品のリピート率を左右する要素となっています。