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商品は「複数の温度帯」をまたいで消費者に届く
需要側では、簡便化・経済性志向が高水準で定着しています。日本政策金融公庫の消費者動向調査によると、令和7年1月時点で、簡便化志向が調査開始以降初めて40%を超え(40.3%)、経済性志向も過去最高の45.6%を更新しました。
また、冷凍食品の1人当たり年間消費量は2025年に24.6kgと過去最高を更新し、国内消費量は初めて300万トンを突破しています(日本冷凍食品協会)。冷凍・チルド食品は、いまや家事の代替ではなく日常の食卓設計の一部となっています。
見落とされがちなのは、その商品が「どんな温度履歴を経て届くか」です。スーパーやコンビニで冷蔵棚に並ぶ商品の中には、製造後に一度冷凍保管されたのち、配送段階で解凍されチルドで並ぶものもあれば、製造から一貫して冷蔵状態で流通・保管されるものもあります。
農林水産省の資料でも、チルド食品は冷蔵温度帯(0~10℃)で流通し、賞味期限が短く、多頻度・少量配送が求められる——コールドチェーンの確保を前提とした運用特性が整理されています。
つまりメーカーの実務課題は「作った瞬間のおいしさ」ではなく、「この温度履歴を通過したあとも、消費者に選ばれる品質を保てるか」です。価格に見合う品質が以前より厳しく見られるいま、保存後品質の僅差が「選ばれる/選ばれない」を分けます。そして卵加工品は、まさにこの温度履歴で物性が変わりやすい領域です。
出典:
日本政策金融公庫「消費者動向調査(令和7年11月調査)」
一般社団法人 日本冷凍食品協会「令和7年(1~12月)冷凍食品の生産・消費について(速報)」
農林水産省「持続可能な食品等の流通に向けて」
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