粉体原料の固結を防ぎ製造適性と添加量削減を実現する粉末状油脂

粉体原料の固結を防ぎ製造適性と添加量削減を実現する粉末状油脂

砂糖や片栗粉などの粉体原料が固結すると、製造ラインの作業性が悪化します。流動性を改善するために添加物を使う方法もありますが、添加量が増えるほど「できれば添加物に頼りたくない」というニーズとの板挟みになるケースも多いのではないでしょうか。こうした「作業性を上げたいが、添加物は増やしたくない」という現場のジレンマは、粉末状油脂を用いたソリューションによって解決できる可能性があります。

本コラムでは、粉末状油脂がなぜ固結を抑制できるのかというメカニズムと、当社が開発した機能性粉末状油脂「コナファット」を活用した具体的な事例をご紹介します。砂糖・片栗粉での使用データも取り上げていますので、製造適性の改善と添加量削減の両立を検討されている方はぜひご一読ください。

粉体原料の固結を防ぎ製造適性と添加量削減を実現する粉末状油脂

固結が引き起こす製造現場の課題

固結とは、粉体原料の粒子同士が結合して固まり、流動性が失われる現象です。粉体原料を保管・使用する製造現場では、季節や保管条件によって日常的に発生しうるトラブルの一つです。

固結を引き起こす要因はさまざまですが、代表的なものとして湿気の吸収・温度変化・保管時の圧縮、そして再結晶や液体架橋(えきたいかきょう)が挙げられます。

液体架橋とは、粒子の間にあるわずかな水分が「橋」のように作用し、粒子同士を引き寄せてしまう現象です。高湿度の環境下では粒子表面に薄い水膜ができやすく、この架橋が発生しやすくなります。

また、固結の進み方は原料の性質によっても異なります。塩の場合、周囲の湿度が臨界湿度(約75%)を超えると結晶表面が溶け出し、湿度が下がると再び結晶化します。この溶解と析出の繰り返しが、隣り合う粒子同士をつなぎ合わせて固結を進行させます。上白糖では、表面にコーティングされた転化糖(糖液)から水分が抜けるときに糖分が再結晶化し、粒子間の「接着剤」となって塊を形成します。

温度と湿度のコントロールによる固結防止が難しい場合もあり、多くの製造現場で対策が求められています。ここからは、固結が実際の製造工程にもたらす2つの課題を見ていきましょう。